坂本竜馬や新撰組など幕末の舞台ともなった伏見は、酒の町としても有名。柳並木と白壁の酒蔵が建ち並ぶ風情ある町並みは、京都の代表的な景観のひとつです。白壁土蔵の月桂冠大倉記念館一帯は酒造りの貴重な資料が数多く保存されていて、伏見の酒造りと日本酒の歴史を深く知ることができます。酒蔵を見学したあとの「きき酒処」では吟醸酒やプラムワインなどを味わえ、お土産品としても人気です。 17世紀ごろから美味しい日本酒を作るためには、低温の環境が良しとされたことから厳寒時期の寒造りが一般的となりましたが、技術の進歩により、現代では一年を通じて酒造りが行われています。ここ月桂冠は業界で初めて本格的に四季醸造を行うなど、技術革新のパイオニアとして知られています。 酒蔵周辺は寒造りの冬以外でも、地元の協力により植樹された季節の花々や観光船「十石舟」で河辺を楽しむことができます。 蒸米や発酵で醸し出される香りがあたりに漂う酒どころの雰囲気を存分に味わってみては。